受験は正解のある問題ばかりだが、仕事や人生は正解のない答えを探して作っていくもの

これから大学受験のシーズンに入っていきます。文部科学省の平成30年度学校基本調査によると、高校卒業者のうち大学・短大進学率は57.9%、高等教育機関進学率は81.5%となっています。大学進学率は過半数を超え、専門学校等を含めた進学率は8割を超えています。ちなみに高校卒業して就職する人の割合17.5%となっています。

大学受験も高校受験も知識を問う問題がほとんどで、考えるような思考力を確認するような問題は少ないです。偏差値の高い高校・大学に行く子供というのは頭が良いという側面はもちろんありますがすべてではありません。暗記する努力が出来る人の証明という方がしっくりきます。

良い大学に合格すればよい人生を送れるかと言えば必ずしもそうではありません。大学受験に求められていることと仕事や人生で重要な事は同じではないのです。親のいう事だけを聞いて良い大学に進学さえすればよい人生を送れると思っている人、そのような時代はとうの昔に終わったのです。真面目に与えられたことだけをやっていれば良かったのは学生までで、そのような考え方では将来は社畜まっしぐらです。

 

仕事や人生に正解はない

現実の世界では正解のない問題、正解がいくつもある問題がたくさんあります。社会人になって仕事をするようになるとそれを特に感じる事になると思います。営業職で営業成績を上げる方法などはその典型例ですが、事務職や作業のような仕事でも、手間がかかる作業をもっと効率化する方法を考案する事などのように正解が幾つもあったりするケースは多いです。しかもその正解は変化していきます。数年前は正解だったやり方も時代の流れで間違いになったりしますので、常に自問自答してより良いものを探していく必要があります。

どれだけ受験勉強を頑張って知識があってもほぼ関係ありません。仕事や人生は自分で考えるという力が何よりも大切なのです。

マイケルサンデル教授のハーバード白熱教室をご存知でしょうか?これは正解のない問いに対して意見をぶつけ合い討論するのですが、色々な意見や考え方があって面白いです。重要な事は正解はない、自分で考えるという事です。普通、われわれが常識的と思っていることを考え直すことによって世界の味方が変わるという事を仰っています。少し、講義内容を一部文章を省略して抜粋します。

君は路面電車の運転手で、時速100キロの猛スピードで走っている。先に5人の労働者がいることに気づいて電車を止めようとするが、ブレーキが利かない。そのまま進んで5人の労働者に突っ込めば、5人とも死んでしまうからからだ。そのとき、脇にそれる線路があることに気づく。しかしそこにも働いている人が1人いる。ブレーキは利かないがハンドルは利くので、ハンドルを切って脇の線路に入れば、1人は殺してしまうけれども、5人は助けることができる。

あなたはどうしますか?

1人を犠牲にしても5人の命を助けたほうがいいといった人に質問です。

今度は、運転手でなく傍観者だ。電車の線路の上に掛かる橋にいて、見下ろしていると電車がくるのが見えた。線路の先には5人の労働者がいる。ブレーキは利かない。このままだと5人は死ぬ。今回は運転手ではない。そのとき、自分の隣に、橋から身を乗り出しているものすごく太った1人の男がいることに気づく。もし君が、この太った男を突き落とせば彼は橋から走ってくる電車の前に落ちる。彼は死ぬが、5人を助けることができる。さて、彼を橋から突き落とすという人は?

 

知識よりも調べる力が重要

今の時代、知識はあるに越したことはないですが、パソコンやスマートフォンである程度の事はすぐに調べる事ができます。もちろん最低限の知識があることが前提ですが、仕事においては調べる力というのは本当に重要だと感じます。何もかも知識があってどのような質問も即答で答える事はほとんどの場合で無理です。

Google先生に質問する場合(検索)でも、センスのある人や普段から調べ慣れている人だと色々と検索ワードが出てきてすぐに求めていた答えを見つける事が出来るのですが、調べる力のない人は調べるのに時間がかかったり、どこの誰がかいたのかわからないブログや、ヤフー知恵袋に書いてある事をあたかも正解のように取ってしまいます。そのようなものも調べる時の入り口にはなりますが、完全に信頼できる情報なのかよく考える必要があります。調べる内容や求められている精度によりますが、インターネットだけで調べる場合でも、最終的には根拠となる法律や資料を確認する必要があるのがわからないのです。

また、どんな些細な事でも調べる癖がつくと調べる力が段々アップしていきますし、調べた知識も頭に残っていき知識も蓄積されていきます。

私は個人的のこのスキルが社会人として一番大切だと考えているくらいとても重要なスキルです。もちろん、インターネットに公開されている情報は世の中の情報のほんの一部ではあるのですが、調べたら簡単にわかる事をすべて質問しているような人はこれからの時代は厳しいと思います。

 

大学の価値

そのそも、今の大学で学ぶものはあるのでしょうか?社会全体としてはハッキリ言って大学は無駄が多いと思いますし、もっと少ない方がよいと思いますが、今回は個人的に大学に進学する事が合理的かどうかという視点で考えたいと思います。

大学進学は約400万円の授業料と4年間の期間を自分への投資しているという事なのです。それだけの大きな金額と時間を投資して本当に得るものがあるのかを考える必要があります。

特に奨学金という名の借金をする人は、400万円と時間を投資してでもそれだけ生涯賃金が本当に増えるのか、お金だけでなくても友人や経験など人生を豊かにするものを手に入れることが出来るのかなどよく考えるようにしましょう。Fランク大学に借金までして進学する価値は本当にあるのでしょうか?

私は親に学費を出してもらって一応4年生大学を卒業しましたが、今考えると大変ありがたかったです。しかし、大学卒という肩書以外は正直言って何も得たものはありません。法律や経済や会計の勉強を本格的にしたのは大学を卒業してからです。もう一度人生をやり直すとした場合、親に学費を支払う余裕があるのであれば進学する可能性の方が高いと思いますが、親が経済的に厳しかったり奨学金という借金をしないと進学できないのであれば進学しないで働く道を選びます。

私にもし子供がいたと仮定した場合は、大学に進学するかしないかはハッキリ言ってどちらでも良いです。ただし、周りの意見に左右されるのではなく、本人が自分でよく考えるようにして欲しいとは思いますし、そのために考える材料は少し提供すると思います。

 

最後に

2018年にノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑・京都大特別教授の「教科書を信じるな」というメッセージが話題になりました。これは教科書を鵜呑みにするのではなくて、常に疑いを持ち本当はどうなっているかという心を大切にするという意味だと仰っていました。つまり、自分の頭で考えようという事です。

新聞やテレビもそこで伝えられている事を鵜呑みにしてはいけません。伝えられている事はその一面であって本質、すべてではないのです。親が言っていることも完全に信じてはいけません。昔はその考え方で正しかったのかもしれませんが、時代は変化しています。親の考え方は時代遅れの可能性が高いですし、親が子供のためと言っているのは半分は自分のためです。

一度しかない人生です。自分が本当にやりたい事を探してそれをしましょう。まだ見つからない人はやりたい事を考えてみて下さい。毎日やりたい事をして生きていくってとても充実していますよ。

 

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ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(上)

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