妻に全財産を相続させる公正証書遺言を作成してきました

先日、夫婦で公証人役場に行きました。目的は公正証書遺言の作成です。

私は「相続開始時の私の全財産は妻に相続させる」という内容の遺言書を作成しました。妻には「相続開始時の妻の全財産は私に相続させる」という内容の遺言書を作成してもらいました。

作成した遺言

これは私の遺言書の一部抜粋ですが、次のようなとてもシンプルな内容になっています。

 

遺言書を作成した理由

幾つか理由があるのですが、そのうちの一つが私達夫婦は子供がいない事です。(ユキちゃんは子供のようなものですが相続権はないのです😢)

従って、相続が発生した時の相続人は配偶者と兄弟姉妹(親が生きているうちは親)になるのですが、その兄弟姉妹は前配偶者との子供にもいるため、仮に私達よりも兄弟姉妹が先に亡くなっていたらお互いに会った事もない甥姪を探さないといけないのです。

家系図で表すとこのような形です。

甥姪が話の通じる子できちんと遺産分割に協力してもらえるのであれば問題ありませんが、仮にもっと取り分がないと遺産分割協議書に印鑑を押さないと強硬に出られたら残された方はとても大変なストレスを抱える事になってしまいます。

遺産分割協議書に印鑑を押して戸籍謄本、住民票、印鑑証明書を用意してもらわなければ、銀行預金や有価証券や不動産の名義変更が出来ないのです。

そして、そもそも全く他人といっても良い甥姪に財産を渡す必要があるのかなという気持ちもあります。

 

遺言は公正証書遺言にすべき

遺言には自筆証書遺言と公正証書遺言と秘密証書遺言の3種類がありますが、遺言書を作成するのであれば公正証書遺言にすべきです。

自筆証書遺言

自筆証書遺言とは、その名の通り遺言者が自分で全文を記載して押印する形の遺言書です。パソコンやワープロで印刷して名前だけ署名というのは認められていませんが、法改正により、財産目録の部分だけはワープロで作成しても良い事に変わります。

メリットは費用が掛からない事と簡単にできる事や1人で作成できる事などです。

デメリットは次の通りです。

①遺言書は法律で要件が厳格に定められています。素人が勝手に書いたとしても日付が書いていないや、内容の修正を法律で規定する通りに行っていないなど法定の要件を満たしていない場合は無効になる可能性が出てきます。

②遺言の内容は有効だとしても遺言執行者を指定しないため遺言を執行できない可能性があります。(遺言執行者を指定していない場合に不動産登記などをする場合は他の相続人全員で共同申請する必要があります)

③自筆証書遺言は、遺言者以外の者による遺言書の偽造、変造の危険があります。遺言書を見つけた人は、家庭裁判所に遺言書を提出して「検認」手続きを請求し相続人立会いの上開封しなければなりません。

④その他、紛失のリスクや遺言書が発見されない可能性なども考えられます。

公正証書遺言

公正証書遺言とは、公証役場で公証人に作成してもらう遺言の事です。作成する際には、公証人の他に証人2人が必要になります。私は知人の司法書士に証人を依頼しました。

作成時に渡される正本や謄本を紛失しても公証人役場で原本を保管しコンピュータ管理されているため、相続発生時には全国どこの公証人役場でも公正証書遺言の有無を調べる事ができます。

費用はかかりますが、専門家が作成する遺言書ですので自筆証書遺言のような無効になるリスクや偽造などの可能性は極めて少ないですので、一番確実な方法です。

秘密証書遺言

秘密証書遺言とは、自分で作成した遺言書を公証人に提出し、遺言書の内容を秘密にしたまま、遺言書の存在のみを公証人に証明してもらう遺言です。実際にはほとんど利用されていません。

 

かかった費用や時間など

公証人役場に支払った手数料は私の分が36,000円、妻の分が30,000円、証人の日当が1人15,000円×2人、すべて合わせて96,000円でした。安くはないかもしれませんが、専門家に依頼して確実な遺言書にするためには必要な経費です。

これをケチって自筆証書遺言にして、遺言が無効になったりした場合の損害は何百万になる可能性がある事を思えば安いものです。

遺言書作成の当日は、事前に内容を伝えて遺言公正証書の内容を確認していたことや、遺言の内容がシンプルだったことありすぐに問題なく終了しました。

実際はもう少し掛かったかもしれませんが、最初の説明が5分、私の遺言書作成に5分、妻の遺言書作成に5分くらいの感覚でそれ以外の雑談を合わせても合計で30分はかからなかったです。

通常の公正証書遺言は、遺言書に相続させる不動産を一筆ずつ正確に記載しているか読み上げて確認する事になるので不動産が多い人などはもう少し時間はかかると思います。

 

その他

今回、夫婦で遺言書を作成しましたが、どちらか一方の遺言書は無効になります。私が先に死亡すると私の遺言書は有効ですが妻の遺言書は無効になり、妻が先に死亡すると妻の遺言書は有効ですが私の遺言書は無効になってしまいます。

ですので、予備的遺言(推定相続人や受遺者が遺言者より先に死亡した場合に備えた二次的遺言、例えば妻に全部相続させる。妻が私よりも先に死亡した場合には〇〇に相続させるといった内容)をする事も少し考えたのですが、今回はそこまではいいかなと思い行いませんでした。

私か妻か残された方は最後に財産をどうするかですが、信頼できる動物愛護団体に寄付する事なども考えています。我が家の息子であるユキが相続出来たらいいのですが、ユキは猫ちゃんですし私達はユキの最後を看取る必要がありますのでできませんね。

本を読んで最低限の知識を身に着ける事は必要かもしれませんが、最終的に遺言書を作成するのであれば専門家に相談して公正証書を作成しましょう。

残念な実例が教えてくれる「きちんとした、もめない遺言書」の書き方・のこし方

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