年金だけで生活できないのは当たり前、自分や家族の身は自分で守るしかない。

私はずっと以前から仕事を引退して働いていない高齢者の年金が、現役で一生懸命働いている人の給料より多いのはおかしいと思っていました。

大卒の初任給が月額20万円程しかないのに、仕事を引退して悠々自適に過ごしている人が同じかそれ以上の金額の年金をもらっている。大企業に勤めて企業年金のある人などは年金だけで年間400万円や500万円以上も貰っているのはどう考えてもやりすぎだし、こんなに現役で働く人をないがしろにして年寄りを優遇していたら日本の財政が持つわけがないとも思っていました。

さらに腹が立つのが、私の親も含めての年金受給者達の多くは、年金は自分が掛けたものだから貰うのが当然だと考えている人がとても多い事です。あなたが貰っている年金は掛けた金額の何倍もの金額になっている、日本の年金制度は積立方式ではなくて賦課方式で現役世代の納めた保険料に足らない分には税金を投入して年金を受給しているという事をもう少し理解して欲しいです。

愚痴はこれくらいにしておきましょう。

現在70歳以上の高齢者は掛金の何倍もの年金を受給できていましたが、これから年金を受給する世代はどれくらいの年金をもらう事が出来るのか見ていきましょう。年金だけで生活できるのでしょうか?

 

現在の公的年金の平均受給月額

厚生年金保険の受給者平均年金月額は147,927円、国民年金保険受給者の平均年金月額は55,464千円です。(平成28年、厚生労働省、厚生年金保険・国民年金事業年報より)

会社員の平均と3号被保険者の専業主婦の平均を合計すると、二人合わせて月額約20万円程年金が受給できる事になります。

但し、これはあくまで現在受給している人の平均金額です。これ以上受給している人がいる代わりに、これ以下しか受給していない人もいます。

 

性別・年齢階級別・公的年金年金額階級別 受給者数

政府の統計資料でおもしろいデータを見つけました。以下、政府統計の総合窓口の年金制度基礎調査の性別・本人の年齢階級別・本人の公的年金額階別 受給者数から引用です。実際のデータはExcelシートでした。

総計の分布です。

厚生年金・共済年金受給者の分布です。

厚生年金・共済年金なし(国民年金のみ)の分布です。

これらのデータを見ると、平均金額がいかにあてにならないかわかります。

国民年金のみの人の受給額が低いのは当然としても、厚生年金・共済年金の受給金額のバラつきがとても大きいです。

自営業などの夫婦で国民年金というのはどう考えても厳しいですね。かと言って厚生年金・共済年金でも全体の半数以下が150万円以下で、男性だけに限定しても半数以下が200万円です。という事は半数以上の人が平均額を受給していないという事になります。受給額の多い人が平均金額を押し上げているという事です。

 

自分がもらう年金受給額はいくら?

国民年金の受給額

20歳から60歳までの40年間(480ケ月)掛けた満額が779,300円です。(平成30年4月から)

加入していない期間があればその月数に応じて減額されます。

厚生年金の受給額

月額標準報酬がずっと一定の人はいないですのでどうしても計算方法が複雑になってしまいます。

自分が大体いくらもらえるか毎年、年金定期便が誕生日月に届きますので、それを参考にするのが一番確実です。思ったよりもらえないと感じる人が多いのではないでしょうか。

参考までに、満65歳以上の場合の厚生年金支給額は①報酬比例年金額+②経過的加算+③加給年金額となります。

以下、厚生労働省ウェブサイトより引用

①報酬比例年金額

報酬比例部分の年金額は、1の式によって算出した額となります。
なお、1の式によって算出した額が2の式によって算出した額を下回る場合には、2の式によって算出した額が報酬比例部分の年金額になります。

1報酬比例部分の年金額(本来水準)

報酬比例部分の年金額計算式

②経過的加算

経過的加算は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の額から厚生年金保険の被保険者期間のうち昭和36年4月以降で20歳以上60歳未満の期間の老齢基礎年金相当額を算出し、定額部分から差し引いたものです。
経過的加算額の計算式

経過的加算額の計算式の例

③加給年金額

厚生年金保険の被保険者期間が20年※以上ある方が、65歳到達時点(または定額部分支給開始年齢に到達した時点)で、その方に生計を維持されている下記の配偶者または子がいるときに加算されます。
65歳到達後(または定額部分支給開始年齢に到達した後)、被保険者期間が20年※以上となった場合は、退職改定時に生計を維持されている下記の配偶者または子がいるときに加算されます。
加給年金額加算のためには、届出が必要です。

 

老後の生活

年金がいくらくらい貰えるかを年金定期便で確認して、それだけで生活できると思ったでしょうか?

仕事を引退して完全に年金だけの収入になってしまうとほとんどの人は厳しいと思います。その時までに、年金以外の収入や取崩して生活に充てれる資産を形成する事がゆとりのある老後に必要不可欠となります。

日本の高齢者の生活を支えている年金制度ですが、現在は原則65歳から受給することができます。しかし、少子高齢化社会が加速している現在、この先はもっと年金受給年齢が上がり、また年金金額が下がる可能性も十分考えられます。年金が少ないのは政治家や官僚が悪いんだ、などと愚痴を言っても年金は増えませんし生活は楽になりません。そのような事を感じないように現役で働いているときから資産形成を心がけましょう。

そのための資産形成として、国はiDeCoやNISAや積立NISAという制度で税制優遇しています。これは、公的年金だけでは豊かな生活は出来ません、自分の老後の生活費は自分で面倒を見ましょうという国からのメッセージです。

iDeCoや積立NISAについては以前記事にしました。

iDeCoについて

積立NISAについて

 

最後に

そもそも、厚生年金は出来た経緯として戦争で若い人がたくさん徴兵されたため、残された家族、奥さんや子供の生活を国が面倒をみるための遺族年金が主目的でした。設計当時は、平均寿命も短かったため、老齢年金はおまけのようなものだったとも言われています。

人間の原則は働かざる者食うべからずです。人生80年として、20歳から60歳までの40年間を働らく期間と考えると人生の半分しか働らかない事になります。40年間しか働かなくて残りの20年間何もしなくて食べていくのが年金制度だと言うのはどう考えても無理があります。40年間で支払う保険料の合計額と20年間でもらう年金額の合計はもらう年金額の方が絶対に多いです、年代にもよりますが恐らく10年で元をとれているくらいの人が多いと思います。それなのに年金制度の不平不満を言って年金だけで食べていけないと文句を言う人達、20年間も生活できるだけの金額を貰おうと思ったらどれだけの保険料を支払う必要があるか考えたことがありますか。年金だけで食べていけないのは当たり前なのです。

私は、年金は最低金額しか支払っていない為わずかの金額の年金しかもらえないです。しかし、年金定期便を見ると、これまでに支払った金額の5分の1程の年金がもらえる予定になっています。つまり、支払った金額は約5年間で元がとれて、後は支払った金額以上の年金をもらう事になるという事です。さらに、妻は3号被保険者ですので、現在は年金を支払っていないのに基礎年金部分はもらえるという事になります。年金制度は大変ありがたいと考えています、こんなに有利な金融商品はないです。

厚生年金を最低額しか支払っていない事については

 

私は当然、年金だけでは豊かな生活できませんので、60歳くらいから仕事を少し減らして70歳くらいまでゆるく働いて、配当金で生活費を補えたらいいなと考えて目標にしています。今はまだ年間配当金30万円程ですが、来年は年間50万円の配当金、5年後は年間100万円、老後は300万円の配当金を目標に頑張っていきます。

 

ユキは高齢猫ですが、年金は1円ももらえません。

 

情報は1次情報を確認する事がとても大切です。誰かが言っていたとかどこに書いていたとかは参考にしても良いですがその裏取りはとても重要です。

調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術