日本企業が内部留保を溜め込むのは社員を解雇できないから

2017年度の法人企業統計で、利益剰余金(内部留保)が446兆円と過去最高になったとのニュースがありました。

企業の内部留保が増加しているという事は企業が利益を出しているという事なのですが、その利益が株主や従業員に還元されていないという事が問題視されています。

では、なぜ日本企業は内部留保を増加し続けて、利益を株主や従業員に還元しないのでしょうか?

内部留保は現金で残っているのではないというのが大きな理由ですが、現金が潤沢にある企業が内部留保を増加しているケースもあります。

現金があるなしに関わらず内部留保を溜め込む理由として不況や業績悪化に備えるというのが大きな理由です。しかし、そこを少し深く考えると、不況や業績が悪くなっても従業員を簡単に解雇したり給与を減額できない事が根本の原因だという事になります。

日本企業や日本経済が脆弱だからではありません。

米国企業は不景気で企業業績が悪くなると従業員を簡単に解雇できますが、日本企業が従業員を解雇するにはとても厳しい要件が課されます。

また、日本企業の従業員の給料が上がらないのも簡単にクビにできない事と一度上げた給料を下げる事がとても難しいからです。

つまり、日本企業の貸借対照表(B/S)の負債には計上されていない隠れた債務としてクビに出来ない人件費や下げる事の出来ない人件費が実質的に含まれているのです。

現在の日本の法制度では、企業に内部留保を従業員や株主に還元しろと政府がいくら言ったことろで企業にとってさほどメリットがなく、リスクだけが増加するのです。クビに出来ない従業員の年収を増加させることは増加金額×従業員数×定年までの平均年数といった莫大な債務が増えるのと同じことになるのです。

内部留保を株主や従業員に還元してもらおうと思えば解雇規制を緩和する事が一番だと思います。

解雇規制を緩和することは将来のリスク(無駄な人件費)を減らす事になるので内部留保を溜める必要性が少なくなり、株主に配当で還元したり、従業員の給与増加といった形で従業員に還元する可能性が高くなります。

日本の終身雇用制度は高度成長期にはとても優れた制度であったかもしれませんが、これからの時代はもっと解雇規制を緩和する事の方が企業、労働者双方にとって利益が大きいです。

現在の日本で労働者が一つの会社にしがみつくのは、転職をするとほとんどのケースで年収が下がるからです。解雇をもっと簡単に出来るようになれば従業員の流動化がすすみ転職しても年収が下がらないようになります。そうなれば経済も活性化すると思うのですが、現在の日本では現実的になかなか難しいです。

私達は日本に住んでいますし、日本企業に出来るだけ頑張って欲しいという気持ちがあります。しかし、そんな日本企業と米国企業を投資先として考えた時は応援したい気持ちはあるが株主還元しない日本企業よりも株主にきっちり還元する米国企業の方が魅力的だなと改めて感じます。

となると投資するなら日本株より米国株だなと思いますよね。

 

知っている人も多いと思いますが、GAFAとはGoogle、Amazon、Facebook、Appleの事です。

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