不動産投資は不労所得ではない、私が不動産投資に消極的な理由

家賃収入に憧れる人は多いです。毎月何もしないでお金が入ってくる、そのように考えているのでしょう。

私も1軒、貸家を所有して毎月8万円弱の家賃収入があります。以前は、もう1軒欲しいとかマンション1棟で欲しいなどと思った事もあり、本も何冊か読みましたが本気で物件を探して購入するまでには至りませんでした。

そこで、不動産投資が不労所得ではなく事業であるという事と合わせて、私が不動産投資に消極的な理由を説明していきます。

不動産投資家としての業務

物件の選定、資金の確保

新築、中古どちらの場合でも、立地、建物の構造、間取りなどから投資不動産を決定し、購入資金を準備する必要があります。

中古の場合インターネットに出ている物件に良い物件はほどんどありません。すぐ買い手がつくような本当に良い物件は、不動産業者はインターネットに公開せずに自社で購入客を探します。なぜなら買主を他の業者が連れてくると売主からしか仲介手数料をもらえないですが、買主を自分で探すと仲介手数料を往復(売主と買主)でもらえるためです。

新築なら、土地選びだけでなく建築業者も決めないといけませんが、それこそ素人が安く良い建物を建ててもらえる業者に依頼できるとも思えません。

物件選定こそ不動産投資のすべてといっても良いかもしれませんが、素人が本当にお買い得の物件を見つける事はとても難しいのです。

リスクへの備え

空室リスク、家賃滞納リスク、災害リスク、価格下落リスク、金利上昇リスクを考慮して、これらに備えて対策を考えていざというときは実行する必要があります。

これらのリスクは軽視しがちですがどのリスクも物件の数が増えるとかなり高い可能性で発生してくるとも言えます。

 

不動産管理としての業務

入居者の募集

入居者がいないと家賃収入が発生しません。家賃をきっちり払う事のできる借主を探して入居させる事が必要です。

家賃の徴収

家賃の入金確認、滞納者には催促の連絡が主な仕事です。すべての入居者が家賃をきっちりと払ってくれるのであればこの仕事は楽ですが、実際は滞納者も多く遅れた家賃を回収するのはとても難しい業務です。

物件の維持管理

1棟マンションであれば共有部分の廊下階段、駐車場、駐輪場、ゴミ捨て場などの掃除、電球が切れた時の取替などが必要です。

1室、1軒の場合は日常はなにもないですが、何かが壊れたという事があれば業者に依頼して修理してもらうなどの対応が必要です。

また、退去者が出た場合はその部屋のリフォームも必要になります。

管理会社に委託する場合

これらの業務をすべて大家がすると大変ですので管理会社にすべて又は一部を任せるという方法もありますし、実際に多くの大家がそうしています。

そうなるとよい管理会社であればよいですが、いい加減な管理会社であれば空室があってもなかなか入居者がつかない、家賃の滞納者がいても督促が弱く全然回収できなく何ヶ月もの家賃がたまっていく、物件がいつも汚く資産価値を下げている、といったことにもなりかねませんので管理会社選びはとても大切です。

当然ですが管理費用が発生します。

 

不動産投資家で利益を出しているのは

不動産賃貸業を本気でしている場合がほとんどです。不動産賃貸業を本業にしている不動産業者もこれに含まれますが、不動産について勉強し、自分で物件をちゃんと選定して資金繰りのシミュレーションをし考慮に考慮を重ねたうえで購入を実行して場合は利益を出しているパターンは多いです。管理についても完全に管理会社任せにせずに、大家がちゃんとすべてを把握した上で必要な業務を管理会社に依頼します。

実際にもの凄い利益を出している人もいますし、ほどほどの利益を出している人もいます。勉強熱心の人が多くなんでも人任せの人はあまりいません。

他に良い時代に良い物件を所有して、今はさほど手をかけていませんが、借金が終わって現在は家賃収入のすべてが収入となっている人もいます。この人達は運が良いのではなく、過去に本気で考えてリスクをとってチャレンジしたから現在は不労所得となっているのです。

それに比べて、不動産投資で失敗している人のほとんどは勉強不足、完全に人任せの場合が多いです。サブリース契約で失敗している人はその典型例です。高単価の建物を業者の言いなりで建築して、家賃保証という甘い言葉を鵜呑みにして高額の借金をしたにも関わらず入居者が埋まらずに家賃の減額を打診されて借入返済に苦しむ。他にも家賃で借入返済が出来ると信じて簡単に借入をして中古物件を購入したものの、入居者が埋まらずにローンの返済ができずに給料から持ち出しで返済する事になる、毎月の返済で苦しくなり突発的な修繕などが発生した時に資金的に対応できない。など少し落ち着いて考えたらリスクが高すぎる、利益は出ないとわかるのにそこまで考えれないものでしょうか。入居率を厳しめに見積り、将来の修繕費の積立金なども良く考えてそれでも資金的に問題なく返済していけると確信できる場合に初めて購入を検討すべきです。

世の中に楽して儲ける話などないのです。自分で物件を探さず見にもいかず良く考えず、何もかも人任せにして良い物件と出会えるはずがありません。業者からいい物件と勧められても、本当に良い物件なら人に勧める前になぜ自分で購入しないのかな?という思考を身につけないといけません。

 

上記以外に私が不動産投資に消極的な理由

実質利回りが期待できない(価値下落のリスクが大きい)

例えば、表面利回り10%でも経費(固定資産税、修繕費、管理費、利息など)で5%かかっていれば税引前で5%、税引後で約4%しか利回りがありません。

空室があれば利回りが下がりますし、入居者が入れ替わる度に修繕費がかかり家賃を下げないと入居者がつかないという事にもなりかねません。

また、価格下落リスクを考慮しないといけません。例えば、10年間で購入金額の40%を利益で回収できたとしても、物件の価格が50%下落していたら実は全然儲かっていなかったどころか、実質的には損をしているという事になります。物件を最後に売却(出口)した後に利益が出て初めてもうかったと言えるのです。

物件の価格が50%は悲観的すぎても10年で20%の下落というのは普通に考えられます。20%の物件価格の下落であった場合では実質の利回りは年2%です。この利回りは借金をしてリスクをおって迄取るべき利回りとは思えません。

建物については基本的に毎年価値は下落していくものですし、土地についても少子高齢化のこの日本ではこの先よほどの都会以外の郊外の土地の値段は下がっていくと思っています。

米国株の存在を知ったから

目の前の利回りは入居者がいる場合は不動産の方が確かに高いですが、家賃はこの先下がっていく可能性が高いです。それに比べて米国株の配当は現在の配当は少なくても増配している企業が多くこれからも配当の増加が期待できます。

また、不動産(建物)の価格は年々下落していくのに対し、米国株の株価も歴史的に右肩上がりです。

同じ投資元本の場合、長期的に考えた場合米国株の方が投資先として魅力を感じます。

しかし、資産の分散という意味では日本に現物不動産を幾らかは持つことは合理的だと思いますので、他の資産の状況などを考慮して不動産の資産を数%保有する事はリスクヘッジになると思います。

日本がハイパーインフレになった場合などに現物不動産を所有しているのは強みになります。

 

お金の本というよりも、人生の心構えの本かもしれません。書いてある事は、ある意味当たり前の事かもしれませんが日本人的な思考で私はとても好きです。

私の財産告白